運気ダウンに注意！大晦日に食べてはいけないものとは？運気アップの食材も紹介

大晦日は一年を締めくくり、新しい年の幸運や健康を願う特別な日です。

しかし古くからの風習や迷信では、「食べ物の選び方」で運気が上がったり下がったりするといわれてきました。

この記事では、

なぜ大晦日に避けた方が良いとされる食べ物があるのか

その理由をご紹介します。

運を呼び込むためのおすすめ食材や地域ならではの風習も取り上げるので、家族で楽しく年越しの準備をしてみましょう。

なぜ大晦日に食べてはいけないものがあるのか？

大晦日は、ただの年末ではなく、新しい年を迎えるための大切な節目です。

昔の人はこの日に食べるものにも意味を持たせ、運気や縁起を大切にしてきました。

年越しと縁起の深い関係

大晦日は「年神様（としがみさま）」という新しい年の神様を迎える日と考えられています。

そのため、

• 正月飾りは12月30日までに準備
• 年末の大掃除で家の汚れや厄を払う
• 身を清めて神様を迎える

ことが望ましいです。

お正月の掃除を控えるのは、掃除で年神様まで追い出してしまうと考えられているためです。

また、松飾りを外す時期は

• 関東では1月7日
• 関西では1月15日

と地域差があり、年越しの作法や食べ物にも地域ごとの違いがあります。

大晦日に食べる代表的な料理が年越しそばです。

そばは細く長い麺が長寿や家運の繁栄を願う象徴になり、切れやすいことから

旧年の厄や悪縁を断ち切る

意味も込められています。

そば以外の麺を選ばない家庭もあります。

• 年越しそばを残さず食べる
• そばを切らないようにすする

といった食べ方のマナーまで伝えられています。

昔から伝わる風習や迷信

日本には、年末年始にやってはいけないことや食べてはいけないものにまつわる言い伝えがたくさんあります。

例えば、

• 火を使うと灰汁（あく）が出るため「悪」を連想して三が日に火を使う料理を控える
• 掃除や洗濯をしないことで神様や福を家の中に留める

というような風習が残っています。

食べ物についても、「縁起の悪いもの」を避け、「縁起の良いもの」を選んで食べることで、翌年の幸せを願うという考え方が受け継がれてきました。

大晦日に食べてはいけないもの6選とその理由

それでは具体的に、大晦日に避けた方が良いといわれる食べ物とその理由を見ていきましょう。

ここで紹介するのはあくまで昔ながらの迷信や地域の習慣であり、現代ではそこまで厳密に守られているわけではありません。

意味を知ることで、日本の行事食の背景にある文化を学んでみましょう。

1. 鶏肉｜運が「飛ぶ」とされる

四足の動物の肉（牛肉や豚肉）は「正月から殺生をするものではない」という理由で避けられてきました。

そのため、お雑煮には二本足の鶏肉が使われることが多く、鶏肉は食べてもよいとされています。

一方で、鶏は空を飛ぶため「運が飛んでいってしまう」と心配する人もいます。

そうした迷信から、大晦日には鶏肉を避け、魚や豆類でたんぱく質を取る家庭もあるようです。

ただし、地域によっては鶏肉を入れた「かしわそば」が年越しそばの定番になっているところもあり、必ずしもタブーではありません。

2. エビ・タコ｜「腰が曲がる」など老いや病気を連想

エビは長いひげと曲がった腰の姿から「腰が曲がるまで長生きする」という長寿祈願の縁起物とされ、おせち料理にも使われます。

しかし、腰が曲がった姿が老いや病気を連想させるとして大晦日に避ける地域もあります。

タコは吸盤がしっかり物をつかむことから商売繁盛の象徴とされますが、赤い姿が血や病気を連想して縁起が悪いと感じる人もいます。

これらの迷信は地域差が大きいため、家庭ごとの慣習に従うのが安心です。

3. 揚げ物｜「油を使うと運気が燃え尽きる」との言い伝え

年越しそばの食べ方に関するマナーを紹介する記事では、大晦日に食べる料理はできるだけ胃腸に負担をかけないものが良いとされ、揚げ物や重い料理を控えるよう勧めています。

油料理は火を使う時間も長く、灰汁（あく）が出ることから「悪」を連想するという考え方もあります。

そのため、「油で運気を燃やし尽くさないように」として天ぷらやフライを控え、代わりに蒸し料理や煮物を選ぶ家庭もあります。

4. 四つ足の肉（豚・牛など）｜殺生を連想し縁起が悪いとされる地域も

昔は大晦日に牛肉や豚肉など四つ足の動物のお肉を食べることはタブーとされました。

これは「正月から殺生をするものではない」という考え方からきています。

別の記事でも、大晦日にそばを食べる際に四つ足の肉を避ける風習があると説明され、魚や野菜中心の料理をすすめています。

現代では四つ足の肉を普通に食べる家庭も多いですが、昔の風習を大切にする人は鶏肉や魚介を選ぶことが多いようです。

5. そば以外の麺類｜「切れない」ことで悪縁を断てない

年越しそばが細く長い麺であるのは、長寿や繁栄を願う意味に加え、切れやすい性質によって旧年の厄や悪縁を断ち切る願いが込められているからです。

そばを残さず食べ切ることが大切とされています。

そばが切れやすいことが厄落としの象徴となっているのに対し、太くて切れにくいうどんは厄を断ち切る意味が薄いため年越しには主流ではないと説明されています。

このため、大晦日にラーメンやうどんなど別の麺を食べることは避ける家庭もあります。

6. 柿・梨などの果物｜地域によっては喪中を連想するケースも

秋から冬に旬を迎える梨は、名前が「無し」と同じ音であるため縁起が良くないと考えられ、逆に「有りの実」と呼び替える習慣があると紹介されています。

このように言葉の響きから忌み言葉を嫌う文化があるため、大晦日に梨を食べるのを避ける家庭もあります。

同じように、柿は「嘉喜（かき）」と書くことから本来は喜びを呼ぶ縁起物ですが、地域によっては仏壇へのお供えに使われることもあり、喪中や忌中を連想させて避けるという声もあります。

迷信に過ぎない面が大きいので、気になる人は他の果物に代えると安心です。

地域によって異なる風習や言い伝え

大晦日の食文化は、日本全国で同じというわけではありません。

地域ごとの考え方や習慣を知ると、年越しの見方がぐっと広がります。

関東と関西で違う？年越しのタブー

お正月の飾りや年末行事には地域差があります。

例えば、正月飾りを片付ける「松の内」の期間は、

• 関東や東北・九州では1月7日まで
• 関西では1月15日まで

とされています。

大晦日に準備する期間や片付けるタイミングも変わります。

また、火を使うと灰汁（あく）を出して「悪」を連想するとして三が日に煮炊きを避ける地域もあり、年越しそば以外の煮物や煮汁を控える家もあります。

関西ではそばではなく「うどん」を食べる家庭や、鶏の天ぷらをのせた「かしわそば」が定番の地域もあり、食べ物のタブーも地域により異なります。

地方に伝わる独特な食べ物の禁忌

日本各地には、ユニークな年越しの風習が残っています。

静岡県河津町の来宮神社周辺では、杉桙別命（すぎほこわけのみこと）という神様にまつわる伝説から、毎年12月18日から7日間は鶏肉や卵、酒を断つ「鳥精進・酒精進」の習慣があります。

大晦日に限らず鳥類を食べない風習が残る地域も。

また、北海道では「年取り膳」という旧暦の習慣の名残から、おせち料理を大晦日に食べる家庭が多いとされます。

福島県会津地方では、大晦日に大根・人参・こんにゃく・ニシンなどを煮込んだ郷土料理「ザクザク」と新巻鮭を食べ、元日はそば、2日は餅、3日はとろろご飯と日替わりで食べ物が決められています。

どうすればいい？食べてはいけないものの代替案

「食べてはいけない」と言われると不安になりますよね。

ここでは、運気を下げないための考え方と、代わりに選びたい食材をご紹介します。

運気アップを意識したおすすめ食材

運気アップを意識するのなら、このような食材がおすすめです。

魚介類や大豆製品

四つ足の肉を避ける風習がある場合は、魚や豆腐、納豆などの植物性たんぱく質を取り入れるとよいでしょう。

年越しそばにのせる具材としてエビ天やニシン、かまぼこ、卵などはそれぞれ長寿や子孫繁栄、魔除け、新しい生命を表す縁起物です。

野菜や海藻

 胃腸に優しい煮物や和え物は大晦日にぴったりです。

特にこんにゃくは大掃除の後に食べて体内をきれいにする風習があったとされ、年越しの食事に取り入れると運気アップに良いと言われます。

柑橘類

みかんや橙（だいだい）は色鮮やかで、橙は「代々続く繁栄」を願う縁起物として正月飾りにも使われます。

梨や柿が気になる場合は、代わりに柑橘類やリンゴを選びましょう。

縁起の良い「年越しメニュー」例

大晦日に食べる縁起の良い食べ物としては、このようなものがあるので参考にしてみてください。

メニュー	内容と縁起	ポイント
年越しそば（天ぷらそば）	そばは長寿と厄切りの象徴。 エビ天は「腰が曲がるまで長生き」を願い、紅白の色合いも祝いの色。	揚げ物を控えたい場合は、エビを蒸したり煮たりしても良い。 ネギやかまぼこなど、縁起の良い具材で彩りを添える。
魚中心のすき焼き風鍋	牛肉の代わりに魚や鶏団子を使うことで四つ足の肉を避ける。 野菜をたっぷり入れ、胃腸に優しい味付けにする。	料理の途中で灰汁（あく）が出たら丁寧に取り除き、「悪」を払う気持ちでいただく。
こんにゃくと野菜の煮物	こんにゃくは「胃のほうき」と呼ばれ、体の中をきれいにする風習がある。 人参や大根、里芋など冬の根菜と一緒に煮れば栄養満点。	大掃除が終わってから食べると運気アップ。 薄味にして素材の味を楽しむ。
柑橘や豆のデザート	みかんや橙などの柑橘類は明るい色と香りで福を呼び、黒豆は「まめに働く」「健康で丈夫に」という意味がある。	梨や柿に縁起を気にする場合は、代わりに柑橘やリンゴを選び、黒豆の甘煮を添える。

まとめ

大晦日は新しい年を迎える大切な節目です。

• 年越しそばに込められた長寿や厄払いの願い
• 四つ足の肉を避ける精進料理の考え方
• こんにゃくで体を清める風習

など、先人たちは食べ物にさまざまな思いを込めてきました。

一方で、地域によっては

• 大晦日におせちを食べたり
• 郷土料理をいただいたり

する独特の慣習もあります。

こうした迷信やタブーはあくまで

縁起担ぎ

であり、現代では自由に楽しむ家庭が多いのも現実。

大切なのは、

家族で食卓を囲み、一年の無事に感謝しながら新しい年の幸せを願う心

体にやさしい食材や縁起の良い食材を取り入れつつ、自分たちに合った年越しの過ごし方を見つけてください。