外出先や部屋でくつろぎながら地上波テレビを見られると便利です。
スマートフォンには、テレビ機能が内蔵されていない機種がほとんどですが、最近では
- 外付けチューナー
- レコーダー連携機能
- テレビ局の見逃し配信サービス
- 動画配信サービス(VOD)
など、スマホでテレビ番組を楽しむための手段が増えています。
この記事では、
- リアルタイムで地上波放送を視聴する4つの方法
- 必要な設定
- 目的別の選び方
を解説します。
最新情報をもとに、あなたにぴったりの視聴方法を選びましょう。
スマホで地上波テレビを視聴できる4つの方法
スマホでテレビを楽しむには、
- チューナーの取り付け
- レコーダーとの連携
- アプリ
- 動画配信サービス
の4つの方法があります。
この章では、それぞれの方法の特長やメリット・デメリットを分かりやすくご紹介します。
1.ワンセグ・フルセグチューナーを利用してリアルタイム視聴
スマホに外付けのテレビチューナーを接続すると、スマホをテレビ受信機として使えます。
チューナーにはワンセグとフルセグがあり、いずれも地上波をリアルタイム視聴できます。
仕組みとメリット
ワンセグ/フルセグは、地上波デジタル放送をモバイル向けに受信するサービスです。
チューナーを接続することでスマホでもテレビと同じ内容を視聴でき、外出中にリアルタイム番組を楽しめます。
フルセグは画質が良い反面、電波が弱い場所では映像が途切れやすいです。
ワンセグは画質が落ちますが電波に強いのがメリットです。
チューナーの種類
スマホのコネクタに直接差し込むタイプと、Wi‑Fi経由で接続するワイヤレスタイプがあります。
差し込み型は接続が簡単で画質が安定しますが、スマホから電源供給するためバッテリーの消費が激しいのがデメリット。
ワイヤレスタイプは充電しながら視聴できる一方、インターネット回線を使うためデータ通信量が発生します。
価格の目安は差し込み型が約1万円、ワイヤレスタイプが2万円前後ぐらいです。
対応機種
以前はAndroidスマホの一部にフルセグ機能を搭載したモデルがありましたが現在は希少で、iPhoneや多くのAndroidスマホには搭載されていません。
そのため外付けチューナーが現実的な選択肢です。
フルセグ対応チューナーはピクセラ「Xit Stick XIT‑STK」など1万円台で購入でき、フルセグ電波が弱い場合は自動でワンセグに切り替える機能を持ちます。
2.ブルーレイレコーダーやネットワークレコーダーを連携して視聴
近年のブルーレイレコーダーやネットワークレコーダーには、スマホ連携機能が搭載されており録画番組の視聴やリアルタイム視聴が可能です。
スマホ連携機能
- パナソニック「どこでもディーガ」
- シャープ「AQUOS リモートプレーヤー」
- ソニー「Video & TV SideView」
などの専用アプリを使うと、レコーダーで受信した放送をスマホにストリーミングできます。
番組のダウンロードや外出先からの録画予約も可能で、視聴環境に応じて自動で画質を調整する機能を備えたモデルもあります。
費用とデメリット
レコーダー連携の最大の欠点は初期費用です。
スマホ連携機能付きブルーレイレコーダーは3〜5万円程度が相場であり、機器の設定や接続がやや複雑。
また、録画していない番組は視聴できない点もデメリットです。
ネットワークレコーダー
バッファローのネットワークレコーダー「nasne」は、地上デジタル・BS・110度CSのチューナーを搭載し、2TBのハードディスクを内蔵しています。
スマホ用アプリ「torne mobile」を使えば、リアルタイム視聴や録画番組の再生が可能ですが、アプリ内で「視聴再生機能」(iPhone用600円、Android用500円)を購入する必要があります。
録画データを書き出す「書き出し機能」は別料金840円で、端末ごとに購入する必要があります。
ハル最近発売したPanasonicの「miyotto」は超おすすめです。無料アプリでスマホやタブレットからテレビのリアルタイム視聴や録画した番組が見れます。気になる方は、こちらの記事をご覧ください。
3.TVer・NHK ONEなどテレビ局の見逃し配信アプリを利用
民放やNHKが提供する公式配信アプリを使えば、放送後の番組や一部の同時配信番組を無料で視聴できます。
機器の購入不要で手軽に試せるのが魅力です。
TVer(ティーバー)
民放キー局と準キー局が連携して運営する無料アプリで、放送後の番組を期間限定で配信しつつ、ゴールデン・プライムタイムの一部番組をリアルタイムで同時配信しています。
日本テレビは、TVerを通じてプライムタイムの人気番組をスマホやPCでリアルタイム配信していて、番組終了後は見逃し配信に切り替わります。
NHK ONE
NHKの総合テレビとEテレをインターネットで同時に視聴できるサービスで、2020年に運用を開始しました。
アプリをダウンロードするだけで放送中の番組を視聴でき、無料のID登録を行うと過去1週間分の見逃し再生が利用できます。
追加料金はなく受信料以外の支払いは不要。
ただし受信契約者向けのサービスのため、受信料の未払いだとID登録ができない可能性があります。
同時配信は、原則6時から24時まででテレビより約30秒遅延する点に注意が必要です。
Abema・FOD・TBS FREEなどの各局アプリ
- 日本テレビ系「日テレ無料TADA」
- TBS系「TBS FREE」
- テレビ東京系「ネットもテレ東」
- テレビ朝日系「テレ朝動画」
など、各局が独自の見逃し配信アプリを提供しており、広告付きの無料配信や一部有料プランが用意されています。
ニュースやアニメ、バラエティ番組など特定ジャンルに強いサービスもあるため、自分の見たい番組の配信状況を確認するのがおすすめです。
利用の留意点
見逃し配信アプリのメリットは無料で気軽に利用できることですが、
- リアルタイム配信できる番組が限られている点
- 全ての番組が配信対象ではない点
- 視聴期間に制限がある点
などがデメリットです。
4.NetflixやU‑NEXTなど動画配信サービスを利用
- Netflix
- U‑NEXT
- Amazon Prime Video
- hulu
- DAZN
といったVODサービスでは、地上波番組の同時配信はほとんどありませんが、ドラマや映画、アニメ、スポーツ番組など豊富なコンテンツを楽しめます。
コンテンツの豊富さ
VODサービスは月額料金を支払うことで、ドラマ・映画・アニメなどの作品が見放題になります。
例えば、
- U‑NEXTは、動画だけでなく電子書籍も読み放題
- Netflixは海外ドラマや高品質なオリジナル作品が充実している
- DAZNはJリーグやプロ野球などスポーツに特化し、年間1万試合以上を配信
など、プラットフォームによって異なります。
費用と注意点
月額料金はサービスごとに異なり、
- Netflixは広告付きプラン790円~
- U‑NEXTは月額2,189円(ポイント制)
- DAZNは980~3,000円
- Amazon Prime Videoは年会費5,900円(または月額600円)で他のプライム特典も利用可能
VODサービスは、
- 過去作が中心でリアルタイムの地上波放送はほとんど視聴できないこと
- 配信作品がサービスごとに異なること
などがデメリットです。
リアルタイム視聴に必要なものと設定のポイント
リアルタイムで番組を見たい場合には、機器の準備やアプリの設定が重要です。
ここでは、チューナーやレコーダーを使う際に必要な機材や接続手順、アプリ利用時の注意点を具体的に解説します。
チューナー視聴に必要な機器と手順
スマホでテレビチューナーを使ってリアルタイムで見るための必要な機器と手順は、以下のようになります。
1.スマートフォンと対応チューナー
Lightning端子やUSB‑C端子に対応したチューナーを用意します。
フルセグ対応品は約1万円前後で購入でき、画質が良いですが電波環境が悪いと映像が途切れやすいです。
ワンセグなら安価で電波に強いですが画質は落ちます。
2.B‑CASカード(必要な機種のみ)
一部のチューナーは、受信カードを挿入する必要があります。
3.専用アプリのインストール
チューナーメーカーが提供するアプリ(例:ピクセラの「Xit」)をスマホにインストールし、初期設定で地域のチャンネルを検索します。
差し込み型の場合、スマホのバッテリー消費が激しいのでモバイルバッテリーの併用がおすすめ。
ワイヤレス型は、ルーター経由でチューナーと接続するためWi‑Fi環境が必要になります。
レコーダー連携に必要な機器と手順
スマホでレコーダーを使ってリアルタイムで見るための必要な機器と手順は、以下のようになります。
1.スマホ連携機能付きレコーダー
パナソニック「全自動DIGA」やバッファローの「nasne」などスマホ連携機能を持つブルーレイレコーダー/ネットワークレコーダーを準備します。
価格は3〜5万円ほどです。



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2.インターネット環境
レコーダーと無線LANルーターを接続し、スマホと同じネットワークに参加させます。
3.専用アプリのインストール
レコーダーに対応したアプリをスマホにインストール(例:どこでもディーガ、AQUOS リモートプレーヤー、Video & TV SideView、torne mobileなど)。
アプリからレコーダーを認識させて初期設定を行います。
nasneでは「視聴再生機能」(600円/500円)を購入しなければテレビ視聴ができないので注意。
4.視聴方法
アプリのホーム画面から「テレビ」や「録画番組」を選ぶとスマホで視聴できます。
レコーダーによっては外出先からの録画予約や番組ダウンロード、キーワード検索機能などを提供しています。
アプリやVOD利用時に必要なスマホ・通信環境
スマホやタブレットでテレビを見るには、以下のようなことをチェックしておきましょう。
スマートフォン/タブレット
iOSやAndroidに対応した端末があれば利用可能。
対応OSバージョンを確認しておきましょう。
インターネット通信環境
視聴アプリやVODサービスは、インターネット経由で番組を配信するため、Wi‑Fi環境か大容量のモバイルデータプランが必要です。
NHKプラスやTVerなどは映像の遅延が30秒程度あるため、災害時はテレビ受信機を利用した方が安心です。
アカウント登録
TVerやAbemaなど無料アプリは、登録不要で利用できますがNHKプラスは受信契約者向けのID登録が必要です。
VODサービスは、メールアドレスと支払い方法を登録してプランを選択します。
視聴目的別のおすすめ方法と選び方
用途に合った視聴方法を選ぶことで、費用と満足度のバランスを図ることができます。
この章では、リアルタイム重視かコスト重視かなど目的別に最適な視聴スタイルと選び方のポイントをまとめます。
リアルタイム重視の場合はチューナーやリアルタイム対応レコーダー
スマホやタブレットでテレビをリアルタイムで見たい人には、チューナーや対応レコーダーがおすすめです。
屋外でもリアルタイム視聴したい人
通勤中やアウトドアなど外出先でリアルタイム視聴を重視する場合は、外付けチューナーが最も手軽です。
フルセグ対応チューナーは画質が優れ、電波が弱い場所ではワンセグへ自動切り替えしてくれる機種もあります。
自宅内や外出先で安定した画質を求める人
チューナーより画質が安定し機能が豊富な方法として、
- スマホ連携対応のブルーレイレコーダー
- ネットワークレコーダー
が挙げられます。
「どこでもディーガ」は、外部機器なしにスマホでリアルタイム視聴できるほか、録画番組のダウンロードや番組検索など多彩な機能を備えています。
nasneのようなネットワークレコーダーもリアルタイム視聴に対応しています。
コストや手軽さを優先する場合は無料アプリやVODサービス
テレビのリアルタイム視聴には特にこだわらず、放送後でもいい人は無料アプリやVODがおすすめです。
お金をかけずにテレビ番組を見たい人
TVerやNHKプラス、各局の見逃し配信アプリは無料で利用でき、インストールするだけで放送後の番組や一部リアルタイム配信を視聴できます。
しかしリアルタイム視聴できる番組が限られていることや配信期間が短い点には注意が必要です。
さまざまな作品を楽しみたい人
リアルタイム放送にこだわらず、映画やドラマ、アニメなど多彩な作品を見たい場合はVODサービスが適しています。
U‑NEXTは雑誌読み放題やポイント制などサービスが充実、Netflixはオリジナル作品が豊富でプランによって画質を選べます。
DAZNはスポーツ中継を大量配信、Amazon Prime Videoはプライム会員特典として手頃な価格で映画やドラマを楽しめます。
まとめ
スマホで地上波テレビを視聴する方法は大きく4つに分かれます。
- 外付けチューナー
初期費用が抑えられ屋外でもリアルタイム視聴できるが電波状況やバッテリー消費に左右される - ブルーレイレコーダーやネットワークレコーダー
高価だがスマホと連携すれば安定した画質でリアルタイム視聴や録画予約 - 見逃し配信アプリ
無料かつ手軽に利用できゴールデン・プライムタイムの一部番組はリアルタイム配信にも対応 - VODサービス
NetflixやU‑NEXTなどは地上波の同時配信は少ないものの、映画やドラマ、スポーツなど豊富な作品を楽しめるのが魅力
スマホでテレビをどのようにして見たいのかを明確にして、自身に合う方法で楽しんでください。



個人的には、2025年11月にPanasonicから発売されたネットワークレコーダー「miyotto」が一押しです。気になる方は、こちらの記事をご覧ください。












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